暗号資産・仮想通貨 ソラナ(SOL)の特徴と仕組みを紹介
ソラナ(SOL)はロシアのエンジニアであるAnatoly Yakovenko氏によって考案されたブロックチェーンプラットフォームで使用される暗号資産(仮想通貨)です。
高速、低コストで利用することが可能なため開発者からの人気が高く、多くのDApps(分散型アプリ)が開発されています。
この記事ではソラナ(SOL)の特徴と仕組みについて紹介していきます。
ソラナ(SOL)とは
ソラナ(SOL)とは2020年に公開された暗号資産(仮想通貨)で、「ソラナブロックチェーン」という独自のブロックチェーンプラットフォームを持っています。
DApps(分散型アプリ)の開発プラットフォームとして人気のイーサリアム(ETH)と比較して、処理速度が速く、取引コストが低いという特徴を持っています。そのため、開発者からの人気が高く、ソラナ(SOL)のエコシステム上では多くのDAppsが稼働しています。
また、2023年7月にはイーサリアム(ETH)との互換機能である「Neon EVM」がリリースされており、イーサリアムチェーン上で稼働しているDApps(分散型アプリ)の移植が可能となっています。
高速・低コストで利用可能なソラナ(SOL)でイーサリアム(ETH)のDApps(分散型アプリ)が利用可能になることでソラナ(SOL)の需要は増えていくかもしれません。
ソラナ(SOL)の特徴
ソラナ(SOL)の特徴として以下の4つが挙げられます。
- 高速・低コスト
- DApps(分散型アプリ)プラットフォーム
- Neon EVM
- ステーキング機能
それぞれ詳しく紹介していきます。
高速・低コスト
ソラナ(SOL)は他のブロックチェーンと比較して、処理速度が非常に高速かつ低コストで利用可能です
処理速度に関して、暗号資産(仮想通貨)の代表的な銘柄のビットコイン(BTC)は1秒間に6~7件程度、イーサリアム(ETH)は1秒間に15~25件程度のトランザクションを処理しています。それに対して、ソラナ(SOL)は1秒間に約50,000件のトランザクションを処理可能で、単純計算するとビットコイン(BTC)の2,000倍以上の処理速度を実現しています。
公式サイトの情報では2024年4月時点で、トランザクション手数料の中央値が0.00064USD(約0.09円)と非常に低コストで利用可能となっています。同じく2024年4月時点でビットコイン(BTC)の1件当たりのトランザクション手数料の中央値が10USD~6USDの間で推移していることからも、ソラナ(SOL)のトランザクション手数料の低さが理解できます。
DApps(分散型アプリ)プラットフォーム
ソラナ(SOL)はイーサリアム(ETH)と同じく、システム的に契約内容が実行される「スマートコントラクト機能」が搭載されています。
そのため、人の手を介さず取引や契約が自動的に実行されるDApps(分散型アプリ)がソラナ(SOL)のブロックチェーン上で開発・稼働が可能となっています。
特にソラナ(SOL)の高速・低コストという特徴はDAppsがスムーズに稼働するために相性が良く、今後もソラナ(SOL)エコシステムが広がっていくことが予想されます。
Neon EVM
2023年7月に実装された「Neon EVM」はソラナ(SOL)にイーサリアム(ETH)の互換性を持たせる機能です。
イーサリアム(ETH)はスマートコントラクトが実装された暗号資産(仮想通貨)であり、DApps(分散型アプリ)の開発が最も盛んなプラットフォームの1つです。ソラナ(SOL)に実装されたNeon EVMはイーサリアム(ETH)上のDApps(分散型アプリ)をソラナ(SOL)に移植可能にする技術で、ソラナ(SOL)の需要を引き上げた要因の1つです。
イーサリアム(ETH)が抱えているスケーラビリティ問題を回避する形でソラナ(SOL)上で同じDAppsを利用できるため、ポリゴン(MATIC)やアバランチ(AVAX)と同じく「イーサリアムキラー」とも呼ばれています。
ステーキング機能
ソラナ(SOL)の高速・低コストなネットワークの運営は、ソラナ(SOL)保有者であるバリデーターが担っています。
バリデーターは保有するソラナ(SOL)をネットワーク上に預け入れる「ステーキング」を行うことでソラナ(SOL)のトランザクションの承認と、承認作業の報酬としてステーキング報酬としてソラナ(SOL)の利回りを得ることが可能となります。
ソラナ(SOL)のコンセンサスアルゴリズム
ソラナ(SOL)はPoS(Proof of Steak)をコンセンサスアルゴリズムを使用しています。
PoSとは投票によりトランザクションの承認を行う仕組みのことで、ソラナ(SOL)のステーキングはこのPoSを維持するための報酬機能です。
ソラナ(SOL)のコンセンサスアルゴリズムはあくまでもPoSですが、承認作業を行うまでの工程が他の暗号資産(仮想通貨)と大きく異なっています。
他の多くの暗号資産(仮想通貨)ではトランザクション処理の順番について、各ノードが情報を送信し合うことで共有しており、それだけデータの有効性の確認や情報量が多くなり、結果的にブロックの承認時間が長くなります。
ソラナ(SOL)が他の暗号資産(仮想通貨)と大きく異なるのがリーダーの行うトランザクション処理の順番付けがハッシュデータとして共有される点です。
ソラナ(SOL)のトランザクション処理は交代制で選ばれたリーダーとなるノードがトランザクションの処理を行う順番付けをハッシュデータとして既に記録した状態でブロックを生成します。
生成されたブロックが正確なトランザクションを記録しているのかについて、リーダー以下のノードが最低限の通信を行い、投票を行うことで他の暗号資産(仮想通貨)よりも早い処理速度を実現しています。
また、日本国内ではソラナ(SOL)のコンセンサスアルゴリズムにPoH(Proof of History)やTower BFTが搭載されているという情報が多く流通していますが、PoHやTower BFTはあくまでも上記のようにPoSの投票作業を高速化するための構造であり、コンセンサスアルゴリズムではないので注意が必要です。
ソラナ(SOL)の将来性
ソラナ(SOL)は注目度の高い暗号資産(仮想通貨)で、時価総額ランキングでも上位をキープしています。2023年末にはソラナチェーンで発行されたボンク(BONK)が急激な価格上昇を見せるなどして話題になりました。今後も話題性のある暗号資産(仮想通貨)がソラナチェーン上で発行されることでエコシステム内の基軸通貨であるソラナ(SOL)への注目は増していくかもしれません。
また、2024年4月時点でソラナネットワークはメインネットを未だ全て公開していません。そのためメインネットが正式に公開されることでソラナ(SOL)のエコシステムが更に広がっていくことも予想されます。
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