暗号資産・仮想通貨 ビットコインキャッシュ(BCH)の特徴と仕組みを紹介
ビットコインキャッシュ(BCH)とは
ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年8月1日、ビットコイン(BTC)のハードフォーク(分岐)により誕生した暗号資産(仮想通貨)です。最大発行枚数はビットコイン(BTC)と同じ2,100万枚で、半減期も4年に1回に設定されています。ビットコイン(BTC)との大きな違いは、取引を記録するブロックのサイズです。ビットコイン(BTC)が最大1MBなのに対し、ビットコインキャッシュ(BCH)は最大32MBの容量を使うことができます。
ビットコイン(BTC)のスケーラビリティ問題の解決のため誕生
ビットコイン(BTC)が分裂した原因は、ビットコイン(BTC)の抱える「スケーラビリティ問題」です。
スケーラビリティ問題とは、ビットコイン(BTC)の取引の増加にネットワークの処理が追いつかず、取引スピードが低下・送金手数料が高騰した問題のことです。こうした問題を解決するため、ビットコイン(BTC)のコミュニティの間で、トランザクション(取引履歴)を圧縮してデータ量を小さくする「セグウィット(Segwit)の導入」と、ブロックサイズを大きくして1ブロックに入るデータ量を増やす「ビッグブロック」の2通りの案が登場しました。
どの方法でスケーラビリティ問題を解決するかの結論が開発者の間でまとまらず、2017年8月1日、ブロックサイズの拡大を目的としたハードフォーク(分岐)を行い、ビットコインキャッシュ(BCH)が誕生しました。
ビットコインについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。
ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコイン(BTC)の違い
「ビッグブロック案」を採用して分裂したビットコインキャッシュ(BCH)とビットコイン(BTC)の最大の違いは、取引を承認するためのブロックサイズです。ビットコイン(BTC)の上限1MBに対し、ビットコインキャッシュ(BCH)は32MB※のブロックを有しており、たくさんの取引を高速に処理することができます。
※誕生当初は8MBだったが、2018年5月に行われたビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークにより32MBに拡大
また、取引の承認をするマイニングについては、直近1日のハッシュレートに合わせてマイニング難易度を調整する仕組みを採用しています。
マイニングについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。
ABCとSVに再度ハードフォーク
2018年11月、ビットコインキャッシュ(BCH)はさらにハードフォークを行い、「ビットコインABC」と「ビットコインSV」の2つの暗号資産(仮想通貨)に分裂しました。
この分裂は、2つの開発チームの思想の相違が原因で、もともとビットコインキャッシュ(BCH)のソフトウェアを開発していたビットコインABCのハードフォークにSV側が反発し、分裂することとなりました。
ビットコインABCは、「ブロックサイズは32MBに設定し、将来的に必要に応じて引き上げ、定期アップデートで新機能を追加していく」という方針でした。一方、ビットコインSVは、「ブロックサイズを今のうちに128MBに引き上げて、将来の需要増加に備える」という考え方で、この両者が対立していました。
これらは議論で決着がつくことはなく、最終的に「どちらがより多くのハッシュレートを集められるか」を競うハッシュウォーに発展し、ABCとSVで2つの暗号資産(仮想通貨)に分裂してしまいました。
ビットコインSVについて詳しくはこちらの記事で紹介しています。
日本国内の取引所はABCを採用
日本国内の暗号資産取引所では主にビットコインキャッシュ(BCH)を取り扱うことが多くありますが、ビットコインSV(BSV)の取扱いはビットトレードのみとなっております。
現状ではビットコインABCの時価総額がビットコインSVを上回っていますが、暗号資産(仮想通貨)の世界では次々新しい情報が生まれていくので今後、パワーバランスが逆転する可能性もあり目が離せない問題の1つといえるでしょう。
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