ビットコイン(Bitcoin/BTC)の半減期とは?価格に与える影響と基本的なとらえ方
ビットコイン(BTC)/日本円(JPY)チャート・リアルタイム価格(レート)
ビットコイン(Bitcoin/BTC)などの暗号資産(仮想通貨)を取引していると、「半減期」という言葉を耳にすることがあります。暗号資産(仮想通貨)における半減期とは、発行量そのものが半分になるという意味ではありません。マイニングを行った際に、マイナーが受け取れる報酬が半分になるタイミングのことを指すものです。
今回は、半減期がビットコイン(BTC)の価格にどのような影響を与えるのかを詳しく解説します。
ビットコイン(Bitcoin/BTC)の半減期とは?
半減期は暗号資産(仮想通貨)の取引を行ううえで価格に影響を与える可能性のあるものなので、正しく理解しておくと役立ちます。 まずは、半減期が持つ意味やなぜ行われる必要があるのかを解説します。
暗号資産(仮想通貨)における半減期
「半減期」はビットコイン(BTC)にかぎらず、多くの暗号資産(仮想通貨)で設定されています。半減期そのものの意味としては、暗号資産(仮想通貨)のマイニングを行った際にマイナーが受け取れる報酬が半分になるタイミングを指すものです。
どのようなタイミングで半減期が行われるかは、暗号資産(仮想通貨)の種類によって異なりますが、ビットコイン(BTC)の場合であれば21万ブロック生成される毎に半減期が訪れ、約10分に1ブロックが生成されているので、半減期は約4年周期で発生します。
ビットコイン(BTC)の発行上限は2,100万枚とあらかじめ決められているため、現状のペースでいくと計算上では2140年頃に新規発行は終了する予定です。 半減期は事前にプログラムとして盛り込まれているものであるため、時期が来れば自動的に行われます。
ビットコイン(BTC)の詳細についてはこちらの記事で解説しています。
半減期が行われる必要性
暗号資産(仮想通貨)に半減期が設定されている理由は、急激なインフレの抑制し、希少価値を維持するためだと言われています。一般的に、暗号資産(仮想通貨)が多く発行されるほど、1枚あたりの価値は目減りしていくものです。
半減期が設定されているため、発行上限の2,100万枚全てが発行されるのは、2140年頃と予想されます。しかし、もし半減期がなかった場合、2016年には2,100万枚全てが発行されている計算になります。発行上限枚数や半減期を設け段階的にマイニング報酬を減らしていくことで、インフレを遅らせ希少価値が急激に下がることを抑制することができます。
ビットコイン(BTC)をはじめとしたブロックチェーン技術を用いた暗号資産(仮想通貨)には、特定の管理者がいないため、半減期という措置がとられています。
法定通貨であれば中央銀行が需給バランスを考えながら通貨の供給量を決めますが、暗号資産(仮想通貨)の場合は中央集権的な管理者が存在しません。
そのため、供給量の調整を人為的に行うのではなく、段階的に調整が行えるようにプログラムされているのです。
ただし、暗号資産(仮想通貨)のなかにはイーサリアム(Ethereum/ETH)のように半減期がないものもあります。 しかし、それらの暗号資産(仮想通貨)もシステムのアップデートが行われる時期や取引が成立したタイミングで報酬の調整が行われる仕組みをとっているので、実質的に供給量が調整されているといえるでしょう。
ビットコイン(BTC)における過去3回の半減期
ビットコイン(BTC)においては、誕生してから2021年現在までに3回の半減期が行われています。
ここでは、過去の半減期においてどのような動きがあったのか見ていきましょう。
2012年の半減期(1回目)
ビットコイン(BTC)の1回目の半減期は、2012年11月に行われています。1回目の半減期では当初50BTCであったマイニング報酬が、25BTCまで半減しています。 ビットコイン(BTC)が誕生した頃はあまりその存在が知られていなかったため、半減期を迎えたときに大きな影響は見られませんでした。しかし、半減期を迎えた翌年にはキプロスショックと呼ばれる金融不安が広がったことで、資産の新たな避難先としてビットコイン(BTC)が注目されるようになりました。
2016年の半減期(2回目)
2度目に向かえた半減期は、2016年7月頃です。2回目の半減期は25BTCから12.5BTCにマイニング報酬が半減されています。
半減期前後において大きな変動はなく価格は緩やかに上昇しましたが、この時期は暗号資産(仮想通貨)に関する法整備が進み、日本においても翌年の4月に改正資金決済法で暗号資産(仮想通貨)が決済手段として公式に認められました。マイニングに参加する個人や企業が増え、暗号資産市場全体が盛り上がっていたため、ビットコイン(BTC)に注目が集まりました。
2020年の半減期(3回目)
そして、3回目の半減期は2020年5月に訪れました。2回目の半減期で設定された12.5BTCから6.25BTCへと、マイニング報酬はさらに半減されています。
ビットコイン(BTC)半減期の周期
これまでに3回行われたビットコイン(BTC)の半減期は、不規則に行われているわけではなく、一定のルールに沿って行われています。半減期は、ビットコイン(BTC)の取引が記録されたブロック数が21万ブロックに達したときに行われます。
ビットコイン(BTC)の場合、1ブロックが生み出されるのに約10分かかるため、21万個のブロックを生成するには約4年の時間がかかります。過去3回の半減期からも約4年周期でビットコイン(BTC)の半減期が訪れていることがわかります。
ビットコイン(BTC)の半減期から見る将来性
ビットコイン(BTC)がこれまで迎えた3回の半減期前後の動きを見ると、いずれも別の要因ではありますが、半減期を迎えてからしばらく経った段階で価格が上昇してきました。 ここでは、今後の動きについておさえてみましょう。
次の半減期は2024年?
ビットコイン(BTC)の半減期は約4年周期で訪れているので、次の半減期は2024年頃になると予測されてます。
しかし、安易に半減期を狙って投資に取り組もうとするのは、無用なリスクを抱え込む原因にもなるので注意が必要です。暗号資産(仮想通貨)の取引を行う際は、日頃から興味のある暗号資産(仮想通貨)の値動きをよくチェックし、価格に影響を与えそうなニュース等も合わせて確認しておくことが大切です。
まとめ:ビットコイン(BTC)の長期保有も選択肢の一つ
ビットコイン(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)の多くには半減期が設定されています。半減期を迎えるとビットコイン(BTC)の新規発行にあたるマイニング報酬が半分となりますが、これは、一気にビットコイン(BTC)が市場に出回ることで希少性が下がり、価値が下がってしまうことを防ぐためのものです。インフレのスピードを緩やかにするために、定期的に新規発行枚数減らす設定となっています。
半減期の前後では価格が大きく変動する可能性もあるので、暗号資産(仮想通貨)ごとの特性をおさえたうえで売買を行う準備をあらかじめ整えておきましょう。
リスク管理をしっかりと行ったうえで、暗号資産(仮想通貨)の半減期を捉えていくことが重要です。
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