ソウルバンドトークン(SBT)とは?仕組みと特徴・将来性について解説!
暗号資産の分野で新しい取り組みとして注目を集めているものに、『ソウルバンドトークン(Soul Bound Token)』があります。これは一般的な暗号資産やNFTと違い、譲渡不可能という性質を持ったNFTです。ソウルバンドトークンを日本語にすると、「魂に紐づくトークン」と訳すことができ、特性をそのまま表す名前となっています。
この記事ではソウルバンドトークンの仕組みや特徴・将来性について詳しく解説していきます。
ソウルバンドトークン(SBT)とは
ソウルバンドトークンは、イーサリアム(ETH)創設メンバーのヴィタリック・ブリテン(Vitalik Buterin)氏の記した論文から開発されています。ソウルバンドトークンの最大の特徴は、譲渡不可という点に尽きます。
ブロックチェーン上に構築された暗号資産やNFTは外部からの攻撃や不正に強い耐性を持っているため、これまでも情報の伝達や保管といった活用の場面がありました。このブロックチェーンの利点に譲渡不可能という新たな要素を組み合わせたものがソウルバンドトークンです。
譲渡不可という特徴は、トークン保有者が保有者本人であるという証明に用いられる身分証の側面が強くなります。
経歴の証明や金融機関の本人確認などの本人だけが持つべき情報については従来の物理的な証明書よりも改ざんへの耐性や紛失のリスクなどではアドバンテージを持つ技術といえます。
身分証明の手段としてソウルバンドトークンが普及することで、デジタル上での本人確認や、ユーザーの管理のコストが低減されることが期待されます。
ソウルバンドトークンの活用例
従来のNFTはアートやコレクションといったエンタメ性が強く、価格の上昇と下落のボラティリティが激しい投機商品となっていました。企業や組織内での技術ツールとしての活用の幅は大きくは広がっておらず、一般ユーザーが利用の大部分を占めていました。
ソウルバンドトークンは、ウォレットに紐づくことで唯一無二性と譲渡不可能という本人証明にとって欠かせない2つの要素を獲得しています。
ソウルバンドトークンの活用例としては、本人だけが持つべき情報の保有手段すべてが該当します。
公的な身分を証明する書類のソウルバンドトークン化や、学歴・資格の証明、といった本人だけに有効な情報の証明手段として非常に有効だといえるでしょう。
トークンの公開・非公開を保有者本人が選択することで、デジタル上の個人情報の秘匿性は保たれるので、プライバシー問題の解決にも繋がります。
暗号資産の分野において、個人情報の保護や匿名性は非常に重要視されており、デジタル社会である現代の課題にもなっていました。
ブロックチェーンを用いることにより個人情報の保護が可能になることや、個人の証明に用いられることは暗号資産の活用の幅を広げる意味合いでも優れた取り組みといえます。
ソウルバンドトークンの未来
ブロックチェーン技術の目標は価値の保存や送受信に留まらず、一般ユーザーがぞれぞれのデータを保有・管理・活用することにあります。
ソウルバンドトークンの普及により、身分や年齢といったユーザーの属性を選ぶことなく自己の責任でプライバシー情報を保有できるという未来がくるかもしれません。
ソウルバンドトークンはブロックチェーンの身近な活用例として期待が寄せられています。
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