USDコイン(USDC)とは?国内で利用可能なステーブルコインについて紹介

投稿者: Akira.Ito 投稿日:

USDコイン(USDC)とは、アメリカドルと価格が連動するように設計されたステーブルコインの1つです。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といったボラティリティの高い暗号資産(仮想通貨)と比較して、価格の安定性や決済時の汎用性から多くの場で利用されています。

この記事では、USDコイン(USDC)の特徴や、テザーUSD(USDT)との違い、活用事例、日本国内での取り扱いなどについて紹介していきます。

USDコイン(USDC)とは

USDコイン(USDC)とは、アメリカドルと1:1の価格で交換することが可能な暗号資産(仮想通貨)です。アメリカのCircle社とCoinbase社が中心となって発行しており、アメリカドルや短期国債を中心とした裏付け資産の状況が公開されることでステーブルコインとしての信頼性を保っています。

アメリカドルと等価に近い価格で取引されることから、決済や国際送金の場面では既に活用が進んでおり、DeFi(分散型金融)やDEX(分散型取引所)でも取引の基軸通貨として広く利用されています。

ステーブルコイン

USDコイン(USDC)が分類されるステーブルコインとは、価格が安定した(Stable)暗号資産(仮想通貨)を指す言葉として使われています。
代表的なステーブルコインとしては、テザーUSD(USDT)やジパングコイン(ZPG)などが挙げられ、それぞれ法定通貨やコモディティといった伝統的な資産クラスと価格が連動するよう設計されています。

ステーブルコインについて詳しくはこちらの記事をご覧ください。

USDコイン(USDC)の特徴

USDコイン(USDC)は、ステーブルコインの中でも高い透明性と信頼性を持っていることが特徴です。
裏付け資産として保有しているアメリカドルや短期国債の残高が第三者監査機関を通じて公開していることから信頼性が高いことが特徴です。
1USDC=1USDで交換することが可能という信頼から、暗号資産(仮想通貨)の分野では資産の保管や送金、決済の場で広く用いられています。

USDコイン(USDC)とテザーUSD(USDT)の違い

テザーUSD(USDT)は同じアメリカドル連動型ステーブルコインではありますが、運営体制や裏付け資産の透明性などに差があります。
テザーUSD(USDT)は、暗号資産(仮想通貨)全体で見てもトップクラスの取引量と時価総額を持ったステーブルコインです。しかし、過去には裏付け資産の透明性や運営体制については未公開の部分が多く、過去にはアメリカ当局からの指摘を受けています。

一方USDコイン(USDC)は、銀行預金や米国短期国債など、より透明性の高い裏付け資産が定期的な監査報告により公開されています。さらに、Circle社とCoinbaseの協力による企業体制の安定感が評価されており、規制対応にも積極的です。そのため、アメリカの一部の州では暗号資産(仮想通貨)事業の許可を所得するなど、安心して利用できる環境が構築されています。

テザーUSD(USDT)について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

USDコイン(USDC)のメリット

価格の安定性

USDコイン(USDC)はアメリカドルと価格が連動することを目指して運用されており、大きな価格変動が起きにくい暗号資産(仮想通貨)です。一般的にボラティリティの大きな暗号資産(仮想通貨)市場の中でも安定して価値を保つことが可能となります。

国際送金の効率化

ブロックチェーン技術を活用した(USDC)による送金は、従来の国際送金よりも高速・低コストで行うことができます。銀行などの中央集権的な仕組みを必要としないため、個人間での国際送金を行うことも可能です。

USDコイン(USDC)のデメリット

各国の規制状況

暗号資産(仮想通貨)は各国での規制状況が異なっており、USDコイン(USDC)も取引や運用が制限されている場合があります。
国際送金では非常に便利ですが、送金先の国や地域の規制状況を確認する必要があります。

中央銀行デジタル通貨(CBDC)との競合の可能性

各国の中央銀行が独自に中央銀行デジタル通貨(CBDC)を発行する動きが活発化しています。法定通貨と一体化した中央銀行デジタル通貨(CBDC)が広く普及した場合、USDコイン(USDC)をはじめとするステーブルコインと競合する可能性があります。

中央銀行デジタル通貨について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

日本でのUSDコイン(USDC)の普及

国内でもステーブルコインの流通に関わる法整備が進められ、2025年3月時点で複数の日本企業がUSDコイン(USDC)の取扱を発表しています。
これまではDEX(分散型取引所)などを通じて取引していたUSDコイン(USDC)が国内業者を通じて取引可能になるため、今後は日本でもUSDコイン(USDC)を使った決済を受け付ける企業の増加などが考えられます。

USDコイン(USDC)の将来性

USDコイン(USDC)はアメリカドルと価格が連動する暗号資産(仮想通貨)として既に様々な用途で活用されています。
銀行などの中央集権的な仕組みを必要とせず、ブロックチェーン上で取引が行われるため、安心して利用可能な金融システムの一部として今後も普及していくことが予想されます。
また、一部の国や地域では銀行口座を持たない「アンバンクト」と呼ばれる人々が金融サービスにアクセス可能になるきっかけとなる効果も期待されています。

まとめ

USDコイン(USDC)は、安定性と透明性を両立したステーブルコインとして注目される暗号資産(仮想通貨)です。
1USDC=1USDとなる様に運用されているため、暗号資産(仮想通貨)市場で価値を保つ役割や、決済、国際送金の場などで広く活用されています。

法整備が進められたことで日本国内での流通も始まり、今後さらに発展していくことが予想されます。

<注意事項・免責事項>
※本ページは、情報提供のみを目的としており、暗号資産関連取引の勧誘または推奨を目的としたものではございません。売買等に関する最終判断はお客様ご自身で行ってください。
※当社は、細心の注意を払って情報を掲載しておりますが、この情報の正確性および完全性を保証するものではなく、お客さまがこの情報もしくは内容をご利用されたことにより生じた損失に関し一切責任を負うものではありません。
※本ページにおける取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツは一般的な情報提供を目的に作成されています。また、当コンテンツはあくまでもお客様の私的利用のみのために当社が提供しているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。
※当社は予告なしに、ウェブサイトに掲載されている情報を変更することがあります。
カテゴリー: ブログ / 記事